2012.12.15更新

(1)2012年12月15日朝日新聞朝刊の記事において、パソコン遠隔操作・誤認逮捕事件の続報が報道されていました。今回は、この件について先のブログの続報の形で、ブログを記載したいと思います。

(2)この事件は、このようなパソコン遠隔操作により脅迫など犯罪を行なうことができるという驚きがありました。しかし、それよりも、警察・検察の捜査の杜撰さが明瞭となり、とりわけ誘導、誤導若しくは脅しによる取り調べが未だに行なわれていることを世間に知らしめることとなりました。
 神奈川県警では、このままだと院(少年院のこと)に入ることとなる」「裁判になると実名報道されるぞ」「無実を証明してみろ」と脅したと言われています。県警では認めていませんが、この程度のことを言わないとわざわざやってもいないことを認めたりしないでしょう。「鬼殺銃藏」のハンドルネームを使うようになった動機も、少年が考え付くはずがないことを言わされており、誘導が明らかです。これも県警は認めていません。しかし、当初否認、逮捕後認め、再び否認、検察で認めるという異常な供述の変遷があったものであり、警察・検察を含め、脅迫や誘導がなくてはそのような変遷はあり得ないはずです。
 警視庁では、同居人をかばうために嘘の自白をしたということですが、この場合も、容疑を認めた後に否認し、その後再び認めるという経過を辿っており、やはり何らかの誘導があったのではないかとの疑いを拭えません。
 検察庁も、違法取り調べを認めていません。
 このように警察、検察庁も、検証、反省が極めて不十分であり、今後も同様の事件が起きる可能性を強く危惧します。

(3)このような事件を防ぐには、当然科学捜査・サイバー捜査体制を充実させる、客観証拠を重視するのは当然のこととして、人は捜査の対象とされとりわけ身柄拘束のもと取り調べを受けると、頼る人もなく、強い圧迫を感じ、誘導に乗り易いということに配慮し、弁護権の充実(弁護人の立ち会いも含め)、取り調べの可視化がとりわけ重要でしょう。とくに、少年、精神障害者、発達障害、知的障害者など誘導にのりやすい・精神的に強くないと思われる人たちの擁護が大事だと思われます。
 このようなことに対する配慮を、警察、検察、裁判所、法務省等に求めるものです。
 


投稿者: 弁護士法人西田広一法律事務所